【登録販売者試験 第3章のポイント】試験によく出る解熱鎮痛成分の種類

解熱鎮痛成分の種類

登録販売者試験の勉強お疲れ様です!

ここでは解熱鎮痛成分の成分名を覚えていただきます!

ローシー
成分名を見ただけで「解熱鎮痛成分だ!」とわかるレベルになりましょう!

解熱鎮痛成分にはどんなものがあるのか?

ローシー
解熱鎮痛成分にも色んな成分名があります!
受験生コウタさん
僕はこの時点で苦手です、、、
ローシー
たしかに第3章が苦手な人は覚える成分名が多すぎるから、という原因も多いと思います。

出てくる出てくる成分名をバラバラに覚えようとするからさらに難しくなるのです!
覚える為には覚える為の順番があるのです!
順番に覚えていけば頭に入りやすいです!

受験生キョウコさん
実は私も苦手です、、、よろしくお願いします。
解熱鎮痛成分 主な成分
①アスピリン
②サザピリン
③エテンザミド
④サリチルアミド
⑤アセトアミノフェン
⑥イブプロフェン
⑦イソプロピルアンチピリン
ローシー
解熱鎮痛成分は発熱や痛みの原因になっている病気や外傷を根本的に治すものではなく、病気や外傷が原因で生じている発熱や痛みを緩和する目的で使用します!

解熱鎮痛成分の作用について

解熱作用として

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

ローシー
何のためにそんなことをするのか?腎臓で水分を再吸収を促すという事は血液中の水分量が増える、そうすると発汗をしやすくするのです!そして熱を下げやすくするという流れです。
抗炎症作用

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

※アセトアミノフェンは末梢では作用しないので抗炎症作用は期待できない

ローシー
ここではアセトアミノフェンをより注意して覚えましょう!他の成分名とは違った注意点があるので出題もされやすいです!

解熱鎮痛成分は副作用が結構問題になります。
心臓、腎臓、肝臓、消化器系などの体への影響があります。

サリチル酸系の解熱鎮痛成分

サリチル酸系解熱鎮痛成分
①アスピリン
②サザピリン
③エテンザミド
④サリチルアミド
サリチル酸系解熱鎮痛成分全般の注意点
小児のライ症候群に注意

※ライ症候群・・・インフルエンザなどのウイルス性疾患にかかっている小児にみられ、急性脳症の症状が現れる症候群

①アスピリン(サリチル酸系)

別名:アセチルサリチル酸

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

注意点
・15歳未満の小児には、いかなる場合でも使用してはいけない

・他の解熱鎮痛成分と比べて胃腸障害を起こしやすい

・血液を凝固しにくくさせる作用がある(医療用では血栓予防薬)
→胎児や出産時の影響を考慮し、出産予定日12週間以内の服用を避ける

・まれにみる副作用として肝機能障害が知られている

※成分名にピリンという言葉が入っていますがサリチル酸系です。

別名も覚えておきましょう!

②サザピリン(サリチル酸系)

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

注意点
15歳未満の小児には、いかなる場合でも使用してはいけない

③エテンザミド(サリチル酸系)

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

注意点
・15歳未満の小児で「水ぼうそう」や「インフルエンザ」の時には使用してはいけない。

※インフルエンザ流行期には注意しましょう

ローシー
インフルエンザ流行期などにはアセトアミノフェンや生薬成分のみの薬をすすめる事です!

・痛みの発生を抑えるはたらきが作用の中心となっている他の解熱鎮痛成分に比べ、痛みが神経を伝わっていくのを抑えるはたらきが強い
→他の鎮痛成分と組み合わせて配合される事が多い

ローシー
アセトアミノフェン・カフェイン・エテンザミドの組み合わせをACE処方と呼びます

④サリチルアミド(サリチル酸系)

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

注意点
15歳未満の小児で「水ぼうそう」や「インフルエンザ」の時には使用してはいけない。

※インフルエンザ流行期には注意しましょう

ローシー
インフルエンザ流行期などにはアセトアミノフェンや生薬成分のみの薬をすすめる事です!

⑤アセトアミノフェン

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

テストで要注意!
※アセトアミノフェンは末梢では作用しないので抗炎症作用は期待できない
ローシー
抹消で作用しないので胃に優しいという事も覚えておきましょう!

胃腸障害が少ないので空腹時に服用できる製品もあります!

主な注意点

重篤な副作用
急性汎発性発疹性膿疱症
肝機能障害
・皮膚粘膜眼症候群
・中毒性表皮壊死融解症
・間質性肺炎
・腎障害

日ごろからアルコールを飲む人は注意が必要です!

急性汎発性発疹性膿疱症とは?

赤くなった皮膚の上に小さなブツブツ(小膿疱)が出たり、全身がだるい、食欲がないといった症状が起こる。
一般用医薬品の解熱鎮痛成分では、アセトアミノフェンのみの注意事項

ローシー
アセトアミノフェンは坐薬に配合されている事もあるので内服薬との併用に注意が必要です!

 

⑥イブプロフェン

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

ローシー
アスピリンなどと比較すると胃腸への悪影響は少ないです!

主な注意点

注意点
●一般用医薬品では15歳未満の小児には、いかなる場合でも使用してはいけないことになっている

●出産予定日12週以内の妊婦に使用してはいけない

●胃・十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎クローン氏病などの再発に注意が必要
※抹消でのプロスタグランジン産生抑制作用があり、消化管粘膜の防御機構を低下される為

クローン氏病とは?

口腔から肛門までの消化管全体に、炎症や潰瘍ができる病気。
クローン病ともいう。

潰瘍性大腸炎とは?

免疫の異常などが原因で、大腸に「潰瘍」や「びらん(荒れ)」ができる病気。

《重篤な副作用》

・肝機能障害
・腎障害
無菌性髄膜炎

無菌性髄膜炎全身性エリテマトーデスまたは混合性結合組織病のある人で生じやすい

⑦イソプロピルアンチピリン(ピリン系)

・温熱中枢でのプロスタグランジンの産生を抑える。→体温を正常に戻す

・腎臓で水分の再吸収を促進して循環血液量を増やす。→発汗を促して熱を下げる

・末梢でのプロスタグランジンの産生を抑える事で炎症を抑える

解熱・鎮痛作用は比較的強いが、抗炎症作用は弱い

主な注意点

過去に「ピリン疹」と呼ばれる薬疹などのアレルギー症状を起こした事がある人には使用してはいけない

ローシー
医療用では他のピリン系成分もありますが、一般用医薬品では唯一のピリン系成分です

※成分名にアンチピリンという言葉が入っていますがピリン系です。

『有名な副作用が発疹です。(ものすごく多いわけではないのですが「ピリン疹」という副作用があります。)』

体への影響

心臓、腎臓、肝臓、消化器系などの体への影響

心臓への影響

腎臓で血液の再吸収を促して循環血液量を増やすため心臓に負担がかかる。

腎臓への影響

プロスタグランジンの産生を抑えられると腎血液量が減る為、腎障害をおこしたり、腎臓病を悪化させたりすることがある。

肝臓への影響

解熱鎮痛成分の代謝物がアレルギーのもと(アレルゲン)になり、肝障害を起こしたり、肝機能障害の症状を悪化させることがある。

消化器系への影響

プロスタグランジンには胃酸分泌の調節や胃粘膜保護の働きもあるため、抹消でプロスタグランジンの産生を抑えられると胃粘膜障害を起こしやすくなる。

痛みのメカニズムと発熱のメカニズムを理解しましょう!

ローシー
解熱鎮痛成分がどんな活躍をしているのかを知ったうえで覚えると頭に入りやすくなります!

解熱鎮痛成分は頭痛や発熱の時によく使用すると思います。
ここでは痛みや熱ってどのようなメカニズムで起こっているのかを考えてみましょう!

受験生コウタさん
痛みや熱がどうやって起こっているのか考えた事もなかったです、、、
ローシー
ここでのキーは「プロスタグランジン」です!

プロスタグランジン」は何回も声に出して覚えましょう!覚えた後はPGでいいです!

プロスタグランジンとは?

※解熱鎮痛成分を知る上で避けれ通れないのでしっかり理解しましょう!

プロスタグランジンとは
プロスタグランジンとは痛みや炎症の増強、発熱に関わる生理活性物質です。

プロスタグランジンの働き

《末梢》

・炎症の悪化
・痛みの増強
・胃粘膜の保護

ローシー
胃粘膜の保護という良い面もありますが、解熱鎮痛成分でプロスタグランジンの産生を抑えると胃痛(胃粘膜障害)をおこしやすくするデメリットがあります。
《中枢》

・体温のセットポイントを上げる

→ 体温を上げる

痛みのメカニズム

痛みのメカニズム
例えば、身体に傷を負ったとか炎症が起こった場合、発痛物質が産生されます。この発痛物質が知覚神経を刺激する事によって痛みが発生します。

しかしこれだけは弱い痛みでしかありません。

発痛物質がプロスタグランジンを産生します。そして、このプロスタグランジンが知覚神経を過敏にします。

プロスタグランジンが過敏にした知覚神経に発痛物質がくっつくことによって強い痛みになります。(痛みが増強する)

発熱のメカニズム

発熱のメカニズム
身体の中にウイルスや細菌などの外敵が侵入すると視床下部の体温調節中枢というところでプロスタグランジンが産生されます。

通常、体内の温度は36℃~37℃に設定されています。
プロスタグランジンが産生される事によって体内の温度が38℃~39℃に設定されなおされます。

そうすると設定された温度を目指して身体が発熱するのです。

風邪をひいた時に発熱するのはウイルスや細菌がやっているのではなく、身体が防衛反応としておこなっているという事です。

ローシー
※ウイルスなどは平温よりも少し低めの温度で増殖しやすいので体温が上がる事でウイルスなどの増殖を抑える事ができるという事です。

また体温を上げる事によって免疫細胞が活性化されます

まとめ

ローシー
痛みのメカニズム発熱のメカニズムを理解してから成分名を覚えましょう!

・成分名を見ただけで解熱鎮痛成分と分かるようにする事です!

ポイントはプロスタグランジンです!

>解熱鎮痛成分の確認問題はこちらへ

随時、理解しやすいように図なども入れていきますので試験勉強に役立てていただければ幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です